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不動産業界の離職率は高い?他の業種と比較したデータで解説

2024年01月29日

不動産業界には興味があるが、離職率が高そうと思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、不動産業界の離職率や他の業界との比較をデータで解説し、また不動産業界に向いている人の特徴などについても詳しく見ていきます。

こんな⼈におすすめの記事
・不動産業界の離職率や他の業界との比較を知りたい
・不動産業界に向いている人の特徴を知りたい
・離職しにくい不動産会社の選び方を知りたい

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不動産業界の離職率は高い?他の業種とデータで比較してみる

実際のところ、不動産業界の離職率は他の業種よりも高いのでしょうか。他の業種とデータなどで比較してみましょう。

不動産業界の離職率は特別高いわけではない

令和4年度雇用動向調査結果の概要」から不動産業界の離職率を見てみましょう。離職率は13.8%程度です。入職率は18.4%ですので、退職数よりも入職数の方が多く、令和4年度の退職者数が109.7千人に対し、入職者が146.4千人と36.7千人も増えています。この数字は他の業界と比べてどのような水準なのでしょうか?事象で比較してみます。

不動産業界の離職率と他の業種との比較

先ほどの「令和4年度雇用動向調査結果の概要」から他の業種と離職率を比較してみましょう。他の業種との離職率の違いを下の表にまとめました。

業種離職率
宿泊業・飲食サービス業26.8%
サービス業19.4%
生活関連サービス業18.7%
医療・福祉業15.3%
教育・学習支援業15.2%
卸売・小売業14.6%
不動産業13.8%

全16業種での離職率を高い順番でまとめてみると、不動産業の離職率は7番目です。

全産業の平均離職率が15.0%となっており、産業平均離職率より低いことがわかります。

なぜ不動産業界の離職率は高いと誤解されるのか?

実際のデータから見てみると、不動産業界の離職率はそこまで高くないことがわかります。ではなぜ、不動産業界の離職率は高いと誤解されてしまうのでしょうか。

ここからは離職率が高いと誤解されてしまう理由について解説します。

不動産関連のニュースでネガティブな報道が多い

不動産関連のニュースでネガティブな報道が多い点が挙げられます。
・大きな金額で事件が起きた
・不動産会社が債務超過になり倒産した
・不動産投資家が破産した
など、不動産関連のニュースをみると暗いイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。

不動産を売買するとなると、何千万円単位、何億円単位の取引となることも多く、不動産自体、さまざまな法律が絡むので危険な印象を持たれてしまいます。
実際、不動産会社の営業マンは専門家で多くの知識を有しており、お客様の希望を叶えるためまじめに取り組んでいる方も多い業界です。

しかし、ときどき耳にする不動産業界の暗いニュースなどを見た人の悪い印象が強いため、すぐに辞めそうなイメージを持つケースが多いといえます。

残業が多いイメージがある

一般のお客さま相手のため、希望する時間なら何時でも対応するといったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。確かにお客さまの要望があれば、多少の残業など気にしないといった風土は全体的に感じるところです。

しかし近年では、業務のアウトソーシング化や、1顧客に対して2人体制で対応するケースもあるなど、残業時間に対する会社の意識も強まってきました。労働環境がおざなりだと、新たな人材が入らないこともあり、働き方も改善されてきています。

営業ノルマが厳しいイメージがある

不動産取引は非常に高額な金額が動く上に、営業ノルマなどがシビアなイメージも浸透しています。
以前は数字ばかり重視する不動産会社が多く、成績を上げていないと怒られたり、社内に居づらかったりする不動産会社などもありました。
ノルマを達成するためにハードワークが求められることがありますが、多くの不動産会社は社員に強制的なノルマを課しません。
近年ではチームとしての目標を掲げ、達成に向けて取り組むことも多いので、ひとりに負担を強いないような組織体制に変化しているといえるでしょう。

土日に休めないイメージがある

不動産会社は、お客さまが休みの時にサービスを行うため、土日に出勤する会社は多いです。
その分、水曜日+週1日、といった形で2日は確保されています。これは会社や職種によりますが、土日休みの会社もあります。
また、平日休みの場合は、土日で混んでいるところが平日に行けたりとメリットに感じる方も多くいますが、前職が土日休みだと感覚が違ってくることもあると思います。

体育会系の業界というイメージがある

不動産会社は上下関係が厳しく、体育会系といったイメージを持たれています。
近年は、多くの不動産会社がパワハラ防止などに力を入れており、不正をするとWebやSNSですぐに広まってしまう時代です。
不動産業界に限らずですが、ハラスメントなどは構造的に難しい、という時代になってきつつあります。

不動産業界の課題は?離職率を下げることがますます重要な理由

これからの時代、どんな業種でも離職率を下げることが非常に重要な課題となっています。
不動産会社は特に人手不足が影響する業界といわれています。

離職率を下げることが重要な理由について解説します。

求人倍率は増加傾向に

2023年10月19日の日経新聞によると、中途の求人倍率は2.39倍まで上昇しています。特に、建設・不動業の求人が非常に多く、全体的な数字を押し上げています。

建設・不動産の求人が多い理由としては2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されるのが大きな理由です。上記の理由から、建設・不動産は人手不足が続くことが想定されますので求人を増やさなければいけません。

同時に、一定の雇用を確保しておくために離職率を減らして定着率を伸ばすことも大きな課題といえるでしょう。

ますます少子高齢化が進む

下記の表は、今後の人口推移です。2020年を人口のピークとして、徐々に減少していくことがわかります。さらに注目すべきは、65歳以上の人口増加率で、2030年には65歳以上の人口割合が30%に迫る勢いとなっています。

今後労働人口が急激に減少していくため人手不足に陥ることが想定され、その分求職者の売り手優位になることも考えられます。企業は選ばれるために策を講じる必要が出てきています。

出典「総務省統計局

経営者の高齢化が進んでおり、若手の育成も重要な課題

人口減少と同時に深刻な問題となっているのが不動産業における経営者の高齢化です。
不動産業界では60歳以上の従業員が全体の半数近くを占めており、高齢化が高い業界といえます。
当然ながら経営者も高齢化しており、承継問題も業界が抱える課題です。
若手の従業員が多ければ長い年数の労働確保に期待できますので、離職率を下げて、若い世代を育成し、働き続けやすい業界にしなければいけません。

引用:不動産ビジョン2030参考資料集

離職を防ぐため、不動産業界でも様々な取り組みや変化が起きている

人口減少や法規制、若手の人材不足などさまざまな課題を抱える不動産業界ですが、離職を防ぐためにさまざまな改革に取り組んでいます。
ここからは、各社が不動産業界の離職防止に取り組んでいる事例を解説します。

東急リバブルの働き方改革

さまざまな働き方改革に取り組んでいるのが東急リバブルです。仮想デスクトップパソコンを全社員に貸与し、いつでもどこでも会社にいるときと同じような仕事ができる環境をつくりました。

また、テレワークスペースの確保やフリーアドレスの導入なども積極的に導入し、働きやすい環境を提供しています。また、子育て世帯や介護する人がいる家庭のためにテレワーク勤務や時差出勤制度を導入し、子育てや介護で働けない人たちをバックアップする体制も整えています。

働きやすい環境を提供することで離職率防止を図る取り組みです。

参考:東急リバブルHP「働き方改革

レオパレス21の取り組み事例

レオパレス21も以前は不動産業界水準以上に離職率が高く、定着しないのが大きな悩みでした。社員アンケートによると、教育に対して欲求が強く会社として要望に応えられていないと判断。

改善に取り組みます。管理職研修や組織マネジメントなどさまざまな研修制度を充実させました。

また、評価制度も見直し、労働時間が長い社t員を評価するのではなく、限られた時間で成果を出す社員を評価する制度に切り替えたことにより、有休消化率が大幅に増え、離職率防止に役立ったといえるでしょう。

参考:レオパレス21HP「福利厚生

竹屋旅館

 ホテル事業を展開する竹屋旅館はアルバイトやパートが増えたことで、新人教育の偏りが生じてしまい、長続きしないことが課題でした。そこで接客に対するマニュアルを整備した上に、採用時に具体的な業務内容を提示しミスマッチを防ぐことに力を注ぎます。

画像や動画をふんだんに使用したマニュアルは非常にわかりやすく新人教育も効率的になり、仕事の内容を理解するスピードが速くなったことにより、業務の質が高まったといえます。能動的に動く社員も増え離職率の改善につながったといった事例です。

参考:竹屋旅館HP「ローカルインパクト

不動産エージェントという文化も生まれ始めている

不動産エージェントといった働き方も生まれ始めています。
不動産エージェントとは、賃貸や売買仲介の代理人となり、取引をサポートする不動産仲介の専門家です。

不動産エージェントとして独立し依頼人メリットを最大限に考えた取引に尽力できます。
新たな働き方により、不動産業界で働く人が増え、不動産業界全体の取引が増えるといえるでしょう。

さらに、不動産業界で問題となっている囲い込みも防ぐ動きへと繋がりますので透明性が高まるメリットも受けられます。

不動産テックの浸透で業務効率化も進んでいる

アナログな文化が残る不動産業界ですが、テクノロジーの発展により業界全体の効率化も進んでいます。
賃貸や売買の業務効率化ツールを使用することで無駄な動きを省き、業務にかかる時間を大幅に省くことが可能です。

例えば以前は契約は必ず書面で行わなければいけませんでしたが、法改正により電子契約が可能になりました。
他にも従来情報の伝達に使用していた紙を電子化するツールもどんどん開発されており、業務効率化が進んでいます。
不動産テックを有効活用することにより、経費の削減や人員を必要以上にかける必要がありません。離職率防止と同時に、業務の効率化も人員確保に大きな役割をはたします。

早期離職を避けるために重要な不動産会社の見分け方

離職率が高い会社を見ると、どうしても悪いイメージを持ってしまい、避けた方がいいという気持ちになるのではないでしょうか。
早期退職は企業と求職者双方のミスマッチを生んでしまうため、自分に合った会社を選ぶために会社を見極めることが必要です。

ここからは、早期の離職を避けるために不動産会社の見極め方を解説します。

採用や教育に対する姿勢を見抜く

求人活動を行う背景を知っておくといいでしょう。事業拡大により、人材を募集しているのか、もしくは欠員補充か、それとも離職率が高く常に採用している可能性も考えられます。

求人情報を見たり、面接で、なぜ募集をしているのか、その背景を掴み取ることも重要なポイントです。

また、入社してからの教育体制や何ヶ月程度の研修期間があるのか、人材教育に対する考え方も今後長く続けていく上でも大切です。

時代の変化に合った対応をしているか

時代の変化にあった対応をしているかも重要です。
現在、時代は急速に変化しており、人口減少などの構造的な変化からAIといった新しい技術も日々進化しています。変化についていけない場合、事業が伸び悩んだりコストが膨らむことで、経営難に陥ってしまう可能性もあります。

面接では、今後のビジョン、企業の考え方など、今課題に感じていることなども確認してみましょう。利益を出すための新規施策やITなどを活用したコストカットも重要です。

SNSをみることで企業の発信の寛容性や活動内容をみる

加えて、社内外に自社の情報を発信しているか、ホームページなども整備されているか、などもチェックポイントといえます。

不動産会社によっては定期的にSNS(Instagram、Youtube、Xなど)を利用して情報発信しています。

常に新たな取り組みを模索し、企業利益に繋げる姿勢を持っている会社だと、新鮮な気持ちで業務に取り組みやすいでしょう。経営者の考え方もわかるSNSなどで頻繁に情報発信している会社はそれだけ透明性が高い会社とも受け取れます。

雰囲気が自分に合っているか、の指標にもなり、常に新しい取り組みをしている会社などは、どんどんチャレンジしており魅力があると受け取られるでしょう。

またSNSだけを鵜呑みにせず、リアルでも自分の目と耳で確かめることが大切です。

まとめ

以上、今回は離職率は高い?というテーマで記事を開設しました。

業界を知ることも大切ですが、自分がどのように成長したいか、将来の方向性や会社の業務内容や方向性がマッチしているかも重要なポイントといえます。自分のスキルなど強みがどのように会社に貢献できるかも重要です。

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監修

不動産のOTOMO

不動産ブロガー・宅地建物取引士。30歳未経験で不動産業界に転職し、営業や企画に携わり、宅建も取得。不動産業界の魅力を伝えるため「不動産のOTOMO」ブログ運営を開始し、累計35万PVに到達。JOBRIDGEの理念に共感し、不動産業界の魅力を伝えるコンテンツを配信中。

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